2005年11月24日

『天涯少女・シノ』感想。

書店の店頭で富士見書房・富士見ファンタジア文庫:新城カズマ天涯少女・シノ』を発見する。
どうやら「狗狼伝承」シリーズ完結編らしい……何年ぶり? 調べたら前巻の『蒼穹天女・ユウ』の刊行が2001年8月……4年かあ。長いのか短いのか、どうだろう。
中断というか放置というか、とにかく長く続きが出なかったシリーズの新刊が出る事が最近多い気がする。どれとは言わないけど。

あんまり感想文っぽくないけど、御容赦を。
実はこの「狗狼伝承」シリーズの既刊を持っていない。……海の藻屑になった中にはあったのだろうが、あの時は沢山沈んだから、続きが出る見込みが薄くて買い直さなかった。文章がどうも好みじゃない点も理由の一つだった。
お陰で細かい部分を殆ど忘れていた。それでも大まかなあらすじや主人公二人が殺し合い予定とかの部分は覚えているので、読んでいてさほど戸惑わなかった。でもごめん、理生って誰だった?

最終巻ということで色々なポイントはあるけれど、三千世界の外で交わされた対話が肝だと思う。
まず、多様な世界をあれだけ具体的に説明した作家はなかなかいまい。いたら自分の勉強不足なので謝罪する。
世界とは真っ直ぐでなくて歪んでいて腐っていて、それに人間は本当は耐えられなくて、そこで生きるには同じように腐らなくてはならないなんて、間違っている――そういう感情は大なり小なり、思春期になれば誰もが抱く。
どうしてそうなっているのかの回答は「世界と人とは相性が悪いから」。真理とはかなり単純で分かり易いものだなあ、と納得した。
そして修復された(筈の)元の世界の見つけ方はとても綺麗だと思った。かなり前の日常部分で引かれた伏線がこうやって生きてくるとは思わなかった。恐るべしフェルマーの最終定理。
エピローグ部分は「え、それでいいのか?」と少々拍子抜けしたが、日常の掛け替え無さを考えればこれ以上ない結末だ。何もかもリセットされたわけではないし、何度も日常の掛け替え無さを語っていたのだから、これで大団円と言える。

折角だからこれを機に既刊を読んでみたかったのだけど、店頭には1冊たりとも置いていなかった。……4年前のシリーズだから、無理ないか。

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狗狼伝承
Excerpt: 著者 新城カズマ イラスト 介錯 レーベル 富士見ファンタジア文庫  長らく続編が出ないシリーズって内容  忘れちゃうよね。  人気blogランキングへ ← よろしくお願..
Weblog: ライトノベルっていいね
Tracked: 2005-11-28 06:38

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